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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻8号

1985年08月発行

Coffee Break

潰瘍の再発をめぐって(その2)―再発係数と区間再発率

著者: 五ノ井哲朗1

所属機関: 1福島県立本宮病院

ページ範囲:P.866 - P.866

文献概要

 再発の問題を論議するのに,いわゆる累積再発率が唯一,最善の数字でないことは前号で述べたとおりである.目的によって,場合に応じて,問題の解明に最も適当な数字を選択すればよい.また,それが必要だということである.

 2つの集団について,再発の実態を比較するというのは,最も普通の課題だが,まず,そのうちの何を比べるのかをはっきりさせる必要がある.再発の速さを比較するには,いわゆる累積再発率が役に立とう.その数値が50%に達する期間を比べるなどすればよい.しかし,多くの場合,最も重要な数字は再発発生の頻度であろう.それを知るには,一定期間内の総再発回数を調べるのが,最も簡明直截である.その数字は内容からすれば,“いわゆる”ぬきの累積再発率とも言うべきものだが,それでは紛らわしいことになる.治癒係数という用語にならって,再発係数と呼んでおくことにしよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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