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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻9号

1985年09月発行

文献概要

今月の主題 胃癌診断におけるルーチン検査の確かさ―部位別・大きさ別の検討 主題

胃癌診断におけるルーチン検査の確かさ―X線・内視鏡検査の両面から

著者: 福本四郎1 天野祐二1 福田亮1 吉田裕1 足立経一1 芦沢信夫1 横山元裕1 西村公一1 池田敏1 渡辺誠1 平川弘泰1 島田宜浩1

所属機関: 1島根医科大学医学部第2内科

ページ範囲:P.979 - P.983

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要旨 日常臨床上実施してきたX線および内視鏡ルーチン検査の確かさについて検討した.1980年4月より1985年1月の期間に実施したX線ル一チン検査2,025例において,早期胃癌および早期胃癌疑いと診断したものは134例(6.6%)であり,その32%が最終的に早期胃癌であった.一方,同期間における内視鏡検査3,275例では105例(3.2%)が早期胃癌または早期胃癌疑いと診断されており,うち56%が早期胃癌と確診された.病理組織学的検索のなされた切除早期胃癌44例の検討からは,X線的に4例(9.0%)が描出不能であり,内視鏡的に2例(4.5%)が指摘不可能であった.以上より微小病変あるいは前壁病変,胃体上部病変,幽門輪近傍病変のルーチンワーク成績向上に努力する必要性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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