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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻9号

1985年09月発行

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海外文献紹介「犬の迷走神経切除後の高ガストリン血症は24時間以内に発現する」 フリーアクセス

著者: 伊藤克昭1

所属機関: 1愛知県がんセンター第1内科

ページ範囲:P.998 - P.998

文献概要

 Hypergastrinemia develops within 24 hours of trurcal vagotomy in dogs: Hollinshead JW, Bebas HT, Yamada T, et al (Gastroenterology 88: 35-40, 1985)

 迷走神経切除(迷切と略す)後,基礎あるいは食事刺激後の高ガストリン血症の発現が,ヒト・犬ともに認められるが,この現象の機序は不明である.迷切後の胃酸分泌の低下の結果としてのG細胞過形成,あるいは迷走神経の緊張によるガストリン放出抑制機序の喪失が原因と思われている.しかし,犬では不明だがハムスターのG細胞再現時間(replication time)は10~15日と推定されていることから,高ガストリン血症が迷切後のG細胞過形成によるならば,ガストリンの上昇はゆっくりで日数を要し,逆に,迷走神経の緊張喪失が原因なら短期間に急激な上昇を示すと推定される.著者らは,上記のいずれの機序によるかを明らかにする目的と,ソマトスタチンが迷切後の高ガストリン血症発現に関与しているか否かを,11頭の犬に胃痩を造設しそのうちの6頭に迷切を施し検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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