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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻9号

1985年09月発行

文献概要

症例

小腸海綿状血管腫の1例

著者: 藤田直孝1 望月福治1 伊東正一郎1 池田卓1 豊原時秋1 李茂基1 山崎匡2 林哲明2 斎藤善広2 沢井高志3 白根昭男4 早坂得良5

所属機関: 1仙台市医療センター消化器内科 2仙台市医療センター外科 3東北大学医学部第1病理 4白根胃腸クリニック 5早坂愛生会病院

ページ範囲:P.1021 - P.1025

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要旨 反復する貧血を主訴としたまれな小腸海綿状血管腫の1例を経験したので報告した.患者は22歳の女性で,腹部単純写真で小骨盤腔に多数の小石灰化像を認めた.小腸X線検査を行うと,小骨盤腔内の中部小腸に限局性の病変を認めた.充満像,圧迫像では小顆粒~結節状隆起による辺縁不整像,粘膜像が描出され,二重造影像では辺縁不整像が丸味を帯び,伸展性はよく保たれていることが示された.手術により海綿状血管腫と診断され,内腔に静脈石を伴っていた.血管造影,CTでもこの病変の状態がよく示現されており,小腸海綿状血管腫の典型例と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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