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文献詳細

雑誌文献

胃と腸20巻9号

1985年09月発行

文献概要

症例

家族性大腸腺腫症の術後4年目に発見された十二指腸乳頭部癌の1例

著者: 飛鋪修二1 馬場正三1 水谷謙二1 森岡暁1 中村達1 阪口周吉1

所属機関: 1浜松医科大学第2外科

ページ範囲:P.1027 - P.1032

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要旨 患者は37歳の男性で1979年家族性大腸腺腫症,結腸癌と診断され結腸全摘術が施行された.術前の上部消化管検査では胃ポリポージスと十二指腸ポリープが認められたが悪性病変はなかった.家族歴は患者の母親とその姉が直腸癌で死亡しており,また患者の従姉妹が家族性大腸腺腫症,早期結腸癌で同様に手術を受けている.1983年1月,患者が41歳のとき,定期的上部消化管内視鏡検査を受けた.この時点では自・他覚症状,異常検査所見は認められていなかった.この内視鏡検査により十二指腸乳頭部に強く悪性化を示唆する病変が発見された.その部の生検は高分化型腺癌を示した.1983年3月膵頭十二指腸切除術が施行された.切除標本では2cmの乳頭部癌と29個の十二指腸の腺腫性ポリープが認められた.所属リンパ節に転移はなく,癌病巣の膵および胆管への浸潤はなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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