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学会印象記
第27回日本消化器病学会印象記
著者: 成澤林太郎1
所属機関: 1新潟大学第3内科
ページ範囲:P.55 - P.56
文献購入ページに移動第1日目のシンポジウム「胆囊癌の早期診断」では,活発な討論がなされた.早期胆囊癌の肉眼形態で,表面型の占める割合が病理と臨床では明らかに異なっていた.早期胆囊癌に占める表面型の比率は,病理では70~80%と高率であるのに対し,臨床のそれは施設により差はみられたが,かなりの低率であった.臨床で,表面型を術前に診断することは現在の診断学ではかなり困難であることや,切除例の肉眼標本の検討が十分になされずに代表切片のみで組織学的検索が行われている施設が多いなどの理由が,この相違を生んだものと思われる.このシンポジウムを通じて,表面型の術前診断が今後の大きな問題として残されたわけであるが,それと同時に,早期胆囊癌の定義も詳細な予後調査を踏まえ,今後検討し,統一されるべき重要な課題である.
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