icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻1号

1986年01月発行

文献概要

今月の主題 消化管の“比較診断学”を求めて(1) 主題研究

小腸炎症性疾患の診断理論

著者: 小林茂雄1 松川正明1 山田聡1 梁承茂1 碓井芳樹1

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科

ページ範囲:P.75 - P.82

文献購入ページに移動
要旨 手術または解剖例で,小腸炎症性疾患の肉眼的特徴を調べ,X線診断の基礎とした.また,術前の小腸二重造影像を検討し,炎症性疾患の理論的診断学を考察した.(1)組織的,臨床的に診断の確実な炎症性疾患45例284病変の肉眼所見で,潰瘍の形と病変の分布を組み合わせると,各患者に特徴的な所見が認められた.(2)術前2週間以内に二重造影法が施行され,病変部位がX線上に同定された118病変(狭窄を除く)で,潰瘍の形と変形との関係をみると,変形から潰瘍の形がある程度推定できた.(3)ニッシェの描出能は,潰瘍の形・大きさ・位置で異なる.ニッシェが描出されないものでは,辺縁像を参考にして読影すれば,性状診断ができる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?