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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻12号

1986年12月発行

文献概要

今月の主題 大腸のvillous tumor 主題

大腸villous tumorの治療と予後

著者: 高橋孝1 太田博俊1 畦倉董1 関誠1 加藤庄次1 中山治彦1 丸山雅一2 佐々木喬敏2 加藤洋3 柳沢昭夫3

所属機関: 1癌研究会附属病院外科 2癌研究会附属病院内科 3癌研究会研究所病理

ページ範囲:P.1357 - P.1364

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要旨 大腸villous tumorの治療法は,その部位,大きさ,腫瘍内の癌巣の有無により選択される.特に癌巣についてはその大きさ,深達度という拡がりを正確に判断しなければ,誤った治療により予後を不良にすることもある.1955年から1984年までに癌研病院で扱った大腸villous tumor35例の治療内容を検討した.内視鏡的ポリペクトミーのみによって完全摘除しえたものは3例にすぎず,他の32例には何らかの外科的処置が加えられた.初回治療後再発したものは2例で,1例は内視鏡的ポリペクトミー後に,他の1例は経肛門的摘除後であったが,いずれも再発後の治療で完治している.癌巣の有無の診断には通常の生検では誤った判断に陥りやすい.sm以下の癌巣の有無については病変の形状の把握が大切である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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