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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻12号

1986年12月発行

文献概要

症例

腫瘍との鑑別の難しかった炎症性ポリポーシスの1例

著者: 今井裕1 杉野吉則1 天羽洋1 湯浅祐二1 熊倉賢二1 寺本龍生2 小平進2 倉持茂3 佐藤敏美3 入久巳3 玉井誠一4

所属機関: 1慶応義塾大学医学部放射線診断部 2慶応義塾大学医学部外科 3慶応義塾大学医学部病理 4防衛医科大学校検査部病理

ページ範囲:P.1381 - P.1387

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要旨 上行結腸から盲腸にかけて,比較的限局した範囲に発生した炎症性ポリポーシスを経験した.患者は58歳の女性で,粘血便を主訴に来院し,注腸および内視鏡検査にて上行結腸に大きな腫瘤を指摘された.絨毛腺腫を疑って切除されたが,組織学的には炎症性ポリポーシスであった.その後,経過観察中であったが,切除後1年1か月の注腸にて,吻合部の肛門側に一致してポリポーシスの再発が認められた.切除後4年11か月の内視鏡検査では,ポリポーシスは改善傾向にあり限局した大腸炎の所見である.現在までの注腸,内視鏡および組織学的所見からは,右側結腸に限局した潰瘍性大腸炎に伴う炎症性ポリポーシスと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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