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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻2号

1986年02月発行

今月の主題 消化管の“比較診断学”を求めて(2)

主題

臓器境界部の内視鏡検査

著者: 竹本忠良1 柳井秀雄1

所属機関: 1山口大学医学部第1内科

ページ範囲:P.137 - P.144

文献概要

要旨 消化管は,肉眼解剖学的には,噴門,幽門,回盲弁などの生理的狭窄部の存在によって各臓器に区別される.しかし,その生理・病理を理解するためには,各種粘膜の機能を把握することが不可欠であり,また,粘膜構造の不連続点としての粘膜境界の認識が重要となる.近年の色素内視鏡,拡大内視鏡の発達は,内視鏡像からその部の粘膜組織像を判定することを可能とした.その結果,胃粘膜の機能および消化性潰瘍の発生に大きな関与をもつ内視鏡的萎縮境界も,また注目すべき粘膜境界の1つとして検討されてきた.一見,非常に安定していると思いがちな食道胃粘膜境界や胃十二指腸粘膜境界も,また単純に噴門・幽門と同一とは考えられないことも明らかとなってきており,今後,消化管各臓器の診断学を相互に比較し,よりよく理解するためにも,その臓器境界の一層の検討が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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