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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻3号

1986年03月発行

文献概要

症例

Ⅱa+Ⅱc様形態を呈した大腸腺腫内癌の1例

著者: 紙谷晋吾1 佐藤克明1 大野聡1 半田佳彦1

所属機関: 1佐藤胃腸科外科病院

ページ範囲:P.308 - P.312

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要旨 59,歳男性,腹部膨満感を主訴として受診.注腸検査,大腸内視鏡検査で右結腸曲に中心陥凹のある無茎性隆起を指摘されたが,生検ではGroup 3であった.腺腫内癌の可能性も考慮し,結腸部分切除術が行われた.切除標本では15×12×2mmの環状隆起であり,病理検索で陥凹部から隆起部にかけ,一部に粘膜内に限局した高分化腺癌が認められたが,主として中等度~高度の異型を示す腺管腺腫と診断された.最近,中心陥凹が必ずしも悪性の決め手とは言えず,中心陥凹のある扁平隆起で良性病変がまれならず存在することが明らかとなりつつあり,若干の文献的考察を加え報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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