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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻3号

1986年03月発行

症例

大腸病変を随伴したサルコイドーシスの1例

著者: 山田直行1 福地創太郎1 中森祥隆2 上谷彌子3 海上雅光4

所属機関: 1虎の門病院消化器科 2虎の門病院呼吸器科 3虎の門病院眼科 4虎の門病院病理学科

ページ範囲:P.327 - P.332

文献概要

要旨 大腸病変を随伴したサルコイドーシスのまれな1症例について報告した.患者は29歳男性,1980年1月ぶどう膜炎による眼症状で発症し,胸部X線写真で両側肺門リンパ節腫脹と左中肺野に粒状影が認められサルコイドーシスと診断した.ステロイド治療で胸部および眼病変は治癒し,両病変が緩解状態の1984年2月から排便時新鮮出血が起こり,大腸内視鏡およびX線検査を施行した.直腸下部に結節状の隆起を伴う不整形の潰瘍性病変があり,正常粘膜を挾んで下行結腸に表層性の粘膜病変が認められた.直腸生検で類上皮細胞肉芽腫が見出され,全身性サルコイドーシスの大腸病変と診断した.ステロイドの経口坐薬併用治療により下血は消失し,内視鏡的にも著明な改善が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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