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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻3号

1986年03月発行

初心者講座

早期胃癌の見つけ方(3)

著者: 八尾恒良1 渕上忠彦2

所属機関: 1福岡大学筑紫病院消化器科 2松山赤十字病院胃腸センター

ページ範囲:P.345 - P.348

文献概要

Ⅰ.X線撮影法

 通常適切な空気量があれば胃体中部までの後壁病変は,前回呈示した胃角部を中心とした二重造影法で描出できることが多い.しかし胃体高位,噴門部または穹窿部の病変は,仰臥位第1斜位で撮影された二重造影像がないと拾い上げられないことが多い.

 胃体部の二重造影像は一度患者さんに右下60°ぐらいの斜位をとらせ造影剤を穹窿部と前庭部に“振り分け”て15~30°ぐらいの斜位に戻すと〔症例1〕a)のような二重造影像が撮影される.これらの二重造影像は脊椎と重なった部分が多く,重なった部位は細かい読影ができないので,大彎側を脊椎の左側で広範囲に描出することを意図した写真〔症例1〕a),強い斜位で小彎側を脊椎の右側に描出することを意図した写真〔症例2〕a),更に両者の中間の写真など3枚ぐらいは撮影するのが望ましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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