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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻4号

1986年04月発行

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海外文献紹介「喫煙はヒトの胃内腔プロスタグランディンを減少させる」 フリーアクセス

著者: 伊藤克昭1

所属機関: 1愛知県がんセンター第1内科

ページ範囲:P.454 - P.454

文献概要

 Cigarette smoking reduces hu-man gastric luminal prostaglandin E2:McCready DR, Clark L, Cohen MM (Gut 26:1192-1196, 1985)

 喫煙が胃・十二指腸粘膜に著しく悪影響を及ぼすという状況証拠は多い.喫煙と消化性潰瘍との関係は疫学的に明らかであるばかりでなく,禁煙によって潰瘍の治癒が促進されることも明らかにされている.しかし,悪影響のメカニズムは不明である.攻撃因子としての胃酸・ペプシン分泌への喫煙の悪影響は否定的で,酸ペプシン分泌は喫煙によってかえって抑制されるか,全く影響されないとされている.喫煙と消化性潰瘍との関係を部分的にしろ説明しうる証拠として,胃・膵液中の重炭酸塩の分泌量を喫煙が抑制することが言われているが,防御因子側の研究はなされていないか,問題点が多いのが現状である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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