icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻5号

1986年05月発行

文献概要

今月の主題 早期胆嚢癌―その診断の進歩 主題

早期胆嚢癌の精密検査―内視鏡を中心に

著者: 中澤三郎1 乾和郎1 内藤靖夫1 木本英三1 山雄健次1 森田敬一1 大沼俊和1 船川武俊1 林芳樹1

所属機関: 1名古屋大学医学部第2内科

ページ範囲:P.515 - P.520

文献購入ページに移動
要旨 胆囊癌の診断体系,特に,早期癌を発見するための診断体系の確立が望まれている.超音波検査法で胆囊内隆起性病変あるいは胆囊壁の異常をなるべく広く拾い上げ,いかにして効率よく,次の精密検査へもっていくかである.また,超音波内視鏡は,診断精度がかなり高く,コレステロールポリープの除外診断は十分可能である.また,進行癌では超音波内視鏡と他のX線診断法にて,ある程度診断は可能である.しかし,問題となるのはⅡaあるいはⅡbといった表在型の癌であり,その確定診断あるいは拡がり診断は直接,粘膜面を観察できる内視鏡検査および生検による病理組織検査が是非とも必要である.筆者らは1982年より経皮経肝胆囊内視鏡検査法を50例に行ったが,胆囊癌全例で正診を得た.また,重篤な合併症もなく,安全で,かつ非常に有用な検査法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?