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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻5号

1986年05月発行

文献概要

今月の主題 早期胆嚢癌―その診断の進歩 主題

早期胆嚢癌の精密検査―ERCPを中心に

著者: 小越和栄1 丹羽正之1

所属機関: 1県立ガンセンター新潟病院内科

ページ範囲:P.521 - P.527

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要旨 近年の画像診断の進歩により早期の胆嚢癌は多く診断されるようになってきたが,ERCPによる診断能はあまり高くはない.われわれの施設では,過去10年間に20例の胆嚢癌が切除されたが,そのうち早期胆嚢癌は4例であった.ERCPで診断可能な例は1例で他の3例は胆石が合併しており,ERCPの所見は胆嚢不影で質的診断は全く不可能な症例であった.切除された進行癌でもERCPで診断可能であった例はわずかに3例,結石のみ造影された例が2例であった.結論としては隆起性の胆嚢病変は撮影方法に工夫を行えば診断可能であるが,表面型の胆嚢癌は従来の方法でのERCPでは診断困難である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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