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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻5号

1986年05月発行

文献概要

症例

空腸リンパ管腫の1例

著者: 春藤譲治1 矢野充保1 石原昭彦1 小林総一郎1 山ノ井昭1 小川俊樹1 須崎勢至1 鳥巣隆資1 相良安信1 坂下修1 竹内義員1 赤木郷2

所属機関: 1香川県成人病センター(現 徳島大学医学部第2内科) 2徳島大学医学部第2病理

ページ範囲:P.565 - P.568

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要旨 小腸X線検査にて,術前に存在診断ができた空腸リンパ管腫を経験した.患者は62歳男性.主訴は労作時の動悸で,一般検査で高度貧血と便潜血反応強陽性を認め,消化管出血を疑った.上部消化管と大腸の精査では異常なく,小腸X線検査を施行した.空腸に山田Ⅱ型ポリープ様病変を認め摘出手術を施行した.腫瘤は,Treitz's靱帯より50cmの空腸腸間膜付着部対側に認められ,大きさ12×12×4mmの粘膜下腫瘍で,病理組織学的には海綿状リンパ管腫であった.小腸リンパ管腫は非常にまれで,術前にX線学的に詳細に検討されたものは見当たらない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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