icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻6号

1986年06月発行

文献概要

今月の主題 大腸生検の問題点―炎症性疾患の経過を中心に 主題

Crohn病と生検

著者: 浜田修二1 竹中国昭1 内田泰彦1 岡田光男1 今村憲三郎1 八尾恒良1 藤田晃一2 村山寛3

所属機関: 1福岡大学筑紫病院消化器科 2福岡大学医学部第1内科 3福岡大学医学部第1病理

ページ範囲:P.611 - P.622

文献購入ページに移動
要旨 Crohn病44例に内視鏡直視下大腸生検を施行し,肉芽腫または肉芽腫様病変の出現頻度を検討した.腸結核および潰瘍性大腸炎との鑑別に役立つ主な組織所見について若干の検討を加えた.肉芽腫または肉芽腫様病変は44例中18例(40.9%)に認められた.病変部からの出現頻度は27例中10例(37.0%),非病変部からは35例中11例(31.4%)であった,正常直腸粘膜からの生検標本を連続切片で検討すると11例中9例(81.8%)に,また肛門部病変を有する8例全例に肉芽腫または肉芽腫様病変を証明した.Crohn病における肉芽腫または肉芽腫様病変は,1回の内視鏡検査で多数の粘膜生検標本を採取し,これを連続切片で詳細に検索することにより高率に証明しうると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?