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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻7号

1986年07月発行

文献概要

今月の主題 膵の囊胞性疾患―その診断の進歩 主題

膵の囊胞性疾患の診断―USを中心に

著者: 税所宏光1 守田政彦1 大藤正雄1

所属機関: 1千葉大学医学部第1内科

ページ範囲:P.727 - P.733

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要旨 超音波検査は卓越した簡便性と描出能を持ち,膵囊胞性疾患の臨床に欠くことのできない診断法となってきた。実質性腫瘤との鑑別をはじめ,従来,診断困難であった小さな囊胞の見つけ出し,仮性囊胞や腫瘍性囊胞の質的診断などに役立つ検査法である.膵囊胞の大部分は仮性囊胞ないし貯留囊胞であるが,腫瘍性囊胞の鑑別は臨床的に重要な問題である.そこで,臨床的な立場から腫瘍性囊胞と非腫瘍性囊胞に大きく分け,腫瘍性囊胞においては,質的診断に有用な特徴的所見について,また,非腫瘍性囊胞においては,病態診断や原因診断を中心に超音波診断の有用性を述べた.また,超音波映像下に行われる経皮的穿刺は診断ばかりでなく,最近,仮性嚢胞の治療にも応用される.経皮的穿刺吸引法あるいはドレナージ法の急性期仮性囊胞における治療上の有用性を示し,適応について考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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