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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻7号

1986年07月発行

文献概要

症例

粘液を有する膵小囊胞の3例

著者: 松本伸二1 池田靖洋2 田中雅夫1 吉本英夫1 中山文夫1 山口幸二3 木村豊4 武末昌治4 酒井輝男4

所属機関: 1九州大学医学部第1外科 2福岡大学医学部第1外科 3九州大学医学部第2病理 4木村外科病院

ページ範囲:P.785 - P.790

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要旨 特異な膵管像を呈した粘液を有する膵小囊胞の3例を経験した.いずれも上腹部痛を主訴とし,現症・生化学検査上は異常なく,発見の契機はERP(2例),US(1例)であった.US,CTでは存在診断を行いえたが,ERPが病変の存在,性状を診断するのに有用であった.膵管像は小囊胞内の陰影欠損とこれに連なる主膵管内の粘液を思わせる透亮像が特徴的であり,十二指腸乳頭は正常像を示した.組織学的にはmUcinous cystadenoma(2例),retention cyst(1例)と診断された.粘液産生腫瘍の初期とも老えられ,興味ある症例であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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