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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻7号

1986年07月発行

文献概要

胃と腸カンファレンス

この症例をどう考えるか

著者: 小林絢三1 鎌田悌輔1 曽和融生2

所属機関: 1大阪市立大学医学部第3内科 2大阪市立大学医学部第1外科

ページ範囲:P.805 - P.808

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症例の概要 患者は31歳女性.主訴は心窩部痛.1年4か月前(1984年4月)に心窩部痛と嘔吐を来し,近医で胃潰瘍と診断され投薬治療を受け,自覚症状が軽快したのでそのまま放置していた.2か月前(1985年6月)に再び心窩部痛が生じ,近医で胃潰瘍として抗潰瘍剤による治療を受けたが軽快しなかった.9月18日の胃X線検査および10月9日の胃内視鏡検査で全周性のscirrhus typeの癌またはmalignant lymphomaが強く疑われ(生検では悪性所見なし),10月15日に胃亜全摘術(Billroth Ⅰ)を施行された.術後切除標本の肉眼所見では早期胃癌あるいはmalignant lymphomaが疑われた.組織診断ではreactive lymphoreticular hyperplasiaであった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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