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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻8号

1986年08月発行

今月の主題 胃癌肉眼分類の問題点―進行癌を中心として

主題

胃癌肉眼分類の問題点―5型胃癌を中心に

著者: 岡島邦雄1

所属機関: 1大阪医科大学一般・消化器外科

ページ範囲:P.861 - P.865

文献概要

要旨 (1)教室の肉眼分類5型癌を,①早期癌を過大診断したもの,②早期癌と過小診断したもの,③いわゆる早期癌類似進行癌,④分類不能型,の4型に分け検討した.(2)過大診断群と過小診断群はいずれも組織診断の結果判明したものであり,肉眼分類に組織診断介入の可否は今後検討されねばならないが,私見としては肉眼所見による分類に徹すべきと思う.(3)過大診断群,過小診断群,分類不能型の術後生存率をみると,前2者は早期胃癌と同程度の5生率を示すが,分類不能型の5生率は低い.(4)従来5型と分類されたなかには進行癌分類で表現しうるものもあるので,これは5型から脱して分類するように検討したい.(5)そのためには従来のBorrmann分類を見直し,癌巣の形状,進展様式を端的に表す表現法を設定することが必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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