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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻8号

1986年08月発行

文献概要

症例

過形成性胃ポリープの経過観察中に,その近傍に発生したと考えられた2個のポリープ癌

著者: 吉田祐司1 田村浩一1 有末太郎1 手林明雄1 山口由美子1 池田成之2 前田晃3 佐藤富士夫4

所属機関: 1北海道対がん協会検診センター内科 2北海道対がん協会旭川がん検診センター内科 3札幌厚生病院外科 4勤医協中央病院病理

ページ範囲:P.915 - P.921

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要旨 過形成性胃ポリープの癌化の可能性およびその病理組織学的判定基準,癌化率などについては現在なお問題がある.われわれは胃集検にて発見され初同精密検査で有茎性の過形成性胃ポリープと診断された病変が6年間,3回の経過観察後に著明に形態が変化し,切除標本では長い茎の上に1個の良性ポリープと2個のポリープ癌が独立して存在していた例を経験した.発生と発育を裏付ける明らかな資料はないが,臨床経過のうえではわれわれはこの2個の癌については初診時の良性の過形成陛ポリープの近傍に新たに発生した過形成性ポリープが癌化したものと考えた.この症例はポリープ癌の発生についての一資料となると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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