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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻9号

1986年09月発行

文献概要

今月の主題 潰瘍性大腸炎と大腸癌 主題症例

潰瘍性大腸炎に合併した大腸癌2例の臨床・病理学的検討

著者: 杉田昭1 福島恒男1 古島薫1 土屋周二1 竹村浩2 香積京子2 大見良裕3 城戸泰洋3 今井信介3 鈴木良人3 浅川昌洋4

所属機関: 1横浜市立大学医学部第2外科 2横浜済生会南部病院外科 3横須賀市立市民病院外科 4横須賀市立市民病院内科

ページ範囲:P.965 - P.968

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要旨 潰瘍性大腸炎に合併した大腸癌2症例を経験した.2例とも再燃,緩解を繰り返す全大腸炎症例で,癌が発見されるまでの病悩期間は18年,9年であった.摘出標本の病理組織学的検索では1例は多発癌で,緩解期の潰瘍性大腸炎に高分化腺癌と粘液癌があり,癌より離れた部位にdysplasiaがあった.また,他の1例は単発癌で,陰窩膿瘍を伴う活動期の潰瘍性大腸炎に高分化腺癌を認めたが,検索した範囲にdysplasiaはなかった.手術後8か月と2年3か月を経過した現在,両者ともに健在である.2例とも進行癌で発見されており,早期発見のためにcolonoscopyによる生検でdysplasiaを検索することが重要と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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