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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻9号

1986年09月発行

今月の主題 潰瘍性大腸炎と大腸癌

主題症例

潰瘍性大腸炎に大腸癌を合併した2症例

著者: 児玉正1 丸山恭平1 依岡省三1 木津稔2 鋳谷周三3 中島徳郎3 瀧野辰郎1

所属機関: 1京都府立医科大学第3内科 2大津市民病院消化器センター 3済生会京都府病院外科

ページ範囲:P.969 - P.972

文献概要

要旨 1例目は22歳男性.13年前発病,4年前の注腸造影では直腸より下行結腸にかけて腸管の伸展不良,粘膜粗縫がみられた.今回下血頻回のため注腸造影を施行したところ,直腸に陰影欠損を認めた.切除標本では2型腫瘍で,組織学的には深達度a2の高分化型腺癌であった.この病巣に接してdysplasiaがみられた.2例目は44歳男性.12年前発病,最近,下血持続のため近医受診,直腸に腫瘍を指摘された.注腸検査で大腸は短縮狭小化し,粘膜は粗糙であった.更に直腸に陰影欠損,直腸・S状部に隆起性病変を認めた.切除標本では前者は深達度a2,後者はsmの分化型腺癌で,更にこれら以外にも,直腸にpm,直腸・S状部にsmの分化型腺癌,S状結腸にpmの低分化腺癌を認めた.病巣周囲にはdysplasiaが存在した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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