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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻9号

1986年09月発行

今月の主題 潰瘍性大腸炎と大腸癌

主題症例

術後残存直腸の内視鏡追跡検査でdysplasiaが認められた1例

著者: 阿川千一郎1 武藤徹一郎1 小西文雄1 沢田俊夫1 久保田芳郎1 安達実樹1 大矢正俊1 洲之内広紀1 森岡恭彦1 太田郁朗2

所属機関: 1東京大学医学部第1外科 2自衛隊中央病院外科

ページ範囲:P.987 - P.990

文献概要

要旨 患者は41歳の女性で,1973年潰瘍性大腸炎の直腸炎型で発症し他医にて治療されていたが,1976年全大腸炎重症型に増悪し,1977年全結腸切除一回腸直腸吻合術を受けた.同年,残存直腸の再燃による粘血便を主訴に来院した.ステロイド坐薬による局所療法によって炎症は消失したが,cancer high risk群に属するため,1年に1度のsurveillance colonoscopyを施行していた.1986年,内視鏡検査で残存直腸に平盤状隆起病変が認められ,生検にてhigh grade dysplasiaと診断され直腸切除,回腸痩造設術が施行された.本例はsurveillance colonoscopyによってdysplasiaが発見された本邦第1例目であると考えられるので報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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