icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻9号

1986年09月発行

文献概要

症例

Zollinger-Ellison症候群を呈した空腸原発の多発性gastrinomaの1例

著者: 蓮井雅浩1 戸川潤一郎1 久米邦広1 西信真1 竹井信行1 梅田政吉1 小林努2 黒河達雄2 真鍋俊治3 山島一郎4 小林省二4

所属機関: 1済生会今治病院内科 2済生会今治病院外科 3済生会今治病院放射線科 4香川医科大学第1病理

ページ範囲:P.1021 - P.1026

文献購入ページに移動
要旨 患者は57歳の女性で,悪心,嘔吐を主訴として来院,上部消化管検査で十二指腸球後部潰瘍がみられた.胃液検査,血清ガストリン値,セクレチン負荷テスト,Ca負荷テストよりZollinger-Ellison症候群が考えられ,腹部US,腹部CT,血管造影,PTPによる門脈採血を行ったが,腫瘍部位は確定できなかった.手術時,膵尾部は軽度腫大しTreitz靱帯から20cm肛門側空腸に指頭大の数個の腫瘍を触知したので空腸部分切除,膵尾部切除,胃全摘術を施行した,空腸腫瘍はいわゆるcarcinoidの組織像を呈し,酵素抗体PAP法で胞体内にはガストリンが証明され,腫瘍中のガストリン定量は264,444Pg/gと高値を示した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら