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文献詳細

雑誌文献

胃と腸21巻9号

1986年09月発行

症例

総胆管拡張のない膵管―胆道合流異常に合併した胆囊癌の1例―胆道造影と切除標本における合流部の対比

著者: 田中紘輝1 生駒明1 山田和彦1 吉田隆典1 溝内十郎1 西俊平1 平明1 坂元弘人2 鮫島由紀則3 渋江正3

所属機関: 1鹿児島大学医学部第2外科 2鹿児島大学医学部第2病理 3鹿児島大学医学部第2内科

ページ範囲:P.1031 - P.1036

文献概要

要旨 総胆管拡張のない膵管―胆道合流異常を合併した胆囊癌症例に肝区域切除を伴う胆囊摘除および膵頭十二指腸切除術を施行した.切除標本は5mmごとの切片とし,乳頭部から膵―胆管合流部までの組織形態学的検索を行った.ERCPで膵管は乳頭より30mm離れた高位で総胆管に合流し,narrow distal segmentは15mmであった.切除標本で,合流部は乳頭より30mm離れた高位にあり,乳頭部より10mmの切片では,共通管に乳頭括約筋は全周性に存在していたが,15mmの切片では,括約筋は一部(全周の約1/3)に存在するのみであった.当然のことながら,膵―胆管合流部位には括約筋は存在していない.胆囊癌は高分化型腺癌であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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