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今月の主題 電子スコープの現況 序説
電子スコープの現況
著者: 大柴三郎1
所属機関: 1大阪医科大学第2内科
ページ範囲:P.11 - P.12
文献購入ページに移動1984年,米国Welch-Allyn社から全く新しいスコープが提出された.このスコープは先端に小型のTVカメラを装着したもので,従来のimage fiberに代わって画像をモニターに描出する機構である.ここに内視鏡学の歴史の中で画期的第4期を迎えたわけである.このことを耳にしたとき頭をかすめたことは,まず第1に内視鏡の暗黒大陸であった小腸鏡の可能性と,ちょうどこのころ,教室で画像解析による胃上皮細胞内粘液の測定を行っていたことに関連して,このスコープを用いれば画像のコンピューター処理ができるのではないかということであった.実際,既に幾つかの画像解析による境界強調に関する研究が報告されている.しかし,Welch-Allyn社のスコープ,その後日本で開発されたオリンパス社製,東芝・町田社製,富士光学社製の電子スコープのわずかな使用経験を通して,小腸鏡への応用はまだまだ夢の段階であることに気付いた.
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