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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻1号

1987年01月発行

文献概要

研究

胃の肝様腺癌―疾患単位の提唱とその臨床病理学的特性

著者: 石倉浩12 水野一也1 社本幹博3 桐本孝次4 塚田裕5 伊藤哲夫6 横山欽一7 宮本祐一8 山際裕史9 小笠原和宏10 深沢雄一郎1 名取孝1 相沢幹1

所属機関: 1北海道大学医学部病理学第1講座 2 3藤田学園保健衛生大学病理学講座 4国立呉病院中検病理 5北海道大学医学部生化学第1講座 6市立札幌病院中検病理 7札幌医科大学第3内科学講座 8佐賀県立好生館病理 9三重大学医学部中検病理 10幌南病院外科

ページ範囲:P.75 - P.83

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要旨 原発性胃癌で血清AFPの高値を伴う症例のうち,組織学的に肝細胞に類似する腫瘍細胞を含む症例9例を検討した.腫瘍細胞の産生するAFPのConA結合性やAFP以外の種々の肝細胞マーカーの検索から,腫瘍細胞は単に組織学的類似性にとどまらず,機能的にも肝細胞への分化を呈することが示された.われわれはこのような原発性胃癌を胃の肝様腺癌hepatoid adenocarcinoma of the stomachと呼ぶことを提唱し,併せて臨床病理学的特性を解析した.それによれば,本腫瘍は腸上皮型の高分化腺癌と密な関係を有する,予後不良な腫瘍である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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