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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻10号

1987年10月発行

今月の主題 胃のDieulafoy潰瘍

主題

病理からみた胃のDieulafoy潰瘍

著者: 岩渕三哉1 渡辺英伸1 石原法子1 佐々木亮1 味岡洋一1 鬼島宏1

所属機関: 1新潟大学医学部第1病理

ページ範囲:P.1113 - P.1124

文献概要

要旨 粘膜下層までにとどまる出血性胃潰瘍86例の潰瘍の発生部位と破綻動脈の特徴を検討した.組織学的に,潰瘍内の破綻動脈は81例に指摘され,その外径は100~2,000μmであった.外径350μm以上の破綻動脈が指摘されたのは73例(Dieulafoy様小型潰瘍42例,中型潰瘍31例)であった.これらの多くは胃中部の前後壁で,F境界線とO境界線との間の幽門腺ないし中間帯粘膜領域で内斜筋層領域に位置していた.破綻動脈は左胃動脈の分枝が多かった.動脈破綻部はO境界線の近傍で,動脈が粘膜下層に貫入した直後が多かった.潰瘍発生の場,潰瘍の大きさ,破綻動脈の太さに関して,Dieulafoy潰瘍の特異性は見出せなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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