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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻10号

1987年10月発行

文献概要

今月の主題 胃のDieulafoy潰瘍 主題症例

残胃にみられたDieulafoy潰瘍の1例

著者: 浜田勉1 窪田久1 三輪洋人1 最所大輔1 大蔵隆一1 梁承郁1 有山襄1 長浜徴2 吉峰二夫3 桑原紀之3

所属機関: 1順天堂大学医学部消化器内科 2順天堂大学医学部外科 3順天堂大学医学部病理

ページ範囲:P.1178 - P.1181

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要旨 残胃のDieulafoy潰瘍の典型例を報告する.23年前,Billroth Ⅱ法にて胃切除を受けている44歳の男性がタール便を主訴に入院した.内視鏡検査で出血部位は確認できなかった.人院4日目タール便と貧血の増悪がみられたため血管造影を行い左胃静脈分枝にextravasationを認め,塞栓術を施行し止血した.8日後,再び下血があり,内視鏡検査で縫合部小彎の粘膜ひだの部位から新鮮血の出血を認めたため残胃全摘術を行った.切徐標本では,縫合部の粘膜ひだ上に血管露出を伴うUl-Ⅱの粘膜欠損を認め,組織学的には口径1.2mmの破綻した動脈を認めた.しかし,その動脈の周囲には潰瘍性変化はなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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