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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻10号

1987年10月発行

今月の主題 胃のDieulafoy潰瘍

主題症例

Dieulafoy潰瘍の1例

著者: 村上大平1 豊原時秋1 長南明道1 長野正裕1 望月福治1 大久保俊治2 沢井高志3 村上一宏3

所属機関: 1仙台市医療センター消化器内科 2厚生連平鹿総合病院第1内科 3東北大学医学部第1病理

ページ範囲:P.1187 - P.1190

文献概要

要旨 1898年,Dieulafoyは,胃体上部の微小な孤立性粘膜欠損底部において動脈が破綻し,大量の出血を来す疾患をExulceratio simplexと命名した.今回,筆者らもその1例を経験したので報告した.患者は60歳,男性.1982年2月突然嘔気と共に大量の吐下血を来し,緊急人院した.上部消化管の緊急内視鏡を施行し,出血源の検索をしたところ,胃体上部の前壁に露出血管が認められ,同部からの出血であることが確認された.露出血管周囲の潰瘍は小さく,いわゆるDieulafoy潰瘍を疑った.エタノール局注による内視鏡的止血を試み一時止血が得られたが,再出血によりショック状態となり緊急手術を施行した.胃切除標本の病理組織所見は,Dieulafoy潰瘍であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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