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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻10号

1987年10月発行

初心者講座 大腸検査法・10

生検の採り方

著者: 上谷潤二郎1

所属機関: 1東京都立豊島病院外科

ページ範囲:P.1207 - P.1210

文献概要

Ⅰ.腫瘍性病変の生検の採り方

 1.進行癌や肉腫など大きな病変

 生検採取のコツは腫瘍の周堤部から組織を採ることである.腫瘍の中心部は潰瘍を形成していることが多く,壊死組織や分泌物が採取されると診断の確定は不能である(Fig. 1).狭窄型の癌の場合は内視鏡で病変を直接観察することができないことがある.このような症例では狭小化した管腔に盲目的に鉗子を挿入し組織を採取しなければならない.鉗子の頭部を開いた状態で狭窄部に1cmほど挿入し,スコープのアングルレバーを操作して鉗子の先端を狭窄部の腸壁に押しつけるようにしながら頭部を閉じ,鉗子を引き抜いてみる.組織が採取されるときはわずかに抵抗がある.全く抵抗がないときは組織が採れていないので繰り返す(Fig. 2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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