icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻12号

1987年12月発行

今月の主題 早期食道癌の問題点

主題

表在型食道癌肉眼分類の新しい提案―X線診断の立場から

著者: 白壁彦夫1 八巻悟郎2 丸山雅一3 馬場保昌3 武本憲重3 清水宏3 加久幸生3 吉野肇35 松原俊樹4 木下巌4 西満正4

所属機関: 1早期胃がん検診協会中央診療所 2虎の門病院放射線診断学科 3癌研究会付属病院内科 4癌研究会付属病院外科 5現 埼玉協同病院内科

ページ範囲:P.1349 - P.1368

文献概要

要旨 食道のep癌18病変,mm癌12病変,sm癌49病変を対象として,早期癌,および表在癌の定義,肉眼分類の妥当性を再検討した.その結果,“リンパ節転移の有無に関係なく,癌が上皮内,あるいは粘膜筋板までにとどまるもの”,すなわち,ep癌・mm癌のみを早期癌と定義することを提唱した.このように定義された病変の肉眼所見は胃の早期癌肉眼分類の4つの基本型で分類可能であることを述べた。次に,ep癌・mm癌の肉眼所見の特徴を,隆起性病変は“顆粒”の要素,陥凹性病変は“面”,“溝”の2つの要素から成ることを明らかにした.最後に,ep癌・mm癌の固定標本のルゴール塗布像,術後・術前の二重造影像を対比し,肉眼所見とX線所見の写像の対応の問題を論じ,初回検査でもep癌・mm癌を発見できる可能性があることを強調した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら