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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻12号

1987年12月発行

今月の主題 早期食道癌の問題点

主題

表在食道癌におけるルゴール染色の診断学的価値

著者: 神津照雄1 山田英夫1 小野田昌一1 磯野可一1

所属機関: 1千葉大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1395 - P.1401

文献概要

要旨 ルゴール染色は通常内視鏡検査でも指摘困難な表在平坦型食道癌の描出に優れている.教室の31例の表在癌のうち1例32%はルゴール染色で発見された.また特に表在隆起型では予後に関連する分類である,露出型,粘膜下伸展型の2型の容易な識別に有用である.ルゴール染色の染色程度を5段階に分類している.Ⅰ,Ⅱは染色され,肥厚上皮,正常上皮であり,Ⅲ,Ⅳ,Ⅴは非染領域である.Ⅴは癌である頻度が高く,Ⅳは癌と異型上皮の頻度が高く,Ⅲは萎縮上皮,正常上皮であることが多い.これらの染色性,組織像の差は上皮内グリコーゲン量と上皮全層に対するグリコーゲン含有細胞の層の比に関連している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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