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今月の主題 陥凹型早期胃癌の深達度診断 序説
陥凹型早期胃癌の深達度診断―研究の足どりを振り返って
著者: 多賀須幸男1
所属機関: 1関東逓信病院消化器内科
ページ範囲:P.127 - P.128
文献購入ページに移動この論文は,大正11年から昭和6年までに東大塩田外科で胃癌根治手術を受けて治癒退院した237症例中202例の5年生存率を,細胞分化度,癌細胞の形態など20の組織学的特徴と対比して検討したもので,以下のように結論している.“上記諸特徴中遠隔成績ニ対シテ最密接ナル関係ヲ有スルハ深部発育ニシテ,全症例ヲ癌発育ガ粘膜下組織ニ止マリシモノ,筋層ヲ侵犯セルモノ,漿膜ニ達セシモノニ分類スル時ハ,夫々91%-36%-4%ノ永久治癒ヲ示セリ.即チ深部発育ノ状況ハ單独ニテ予後ヲ支配スルコトヲ証明セリ.一般ニ行ハルル分類ニヨル癌諸種ノ悪性度ヲ攻究シテ,予後判定上此ノ分類法ノ価値少キコトヲ認メタリ.”ちなみに粘膜下組織までにとどまったものは,202例中23例(11.4%)あり,上述のようにその5年生存率は91%であった.
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