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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻2号

1987年02月発行

文献概要

症例

胃リンパ管腫の1例

著者: 三上泰徳1 羽田隆吉1 小澤正則1 杉山譲1 遠藤正章1 志田正一1 百田行雅1 仲地広美智1 福勢智1 朝倉靖夫1 林健一1 今充1 小野慶一1 馬場滝夫2

所属機関: 1弘前大学医学部第2外科 2弘前大学医学部第1内科

ページ範囲:P.219 - P.224

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要旨 患者は57歳,女性.胃集検にて異常を指摘され,当院内科で精検.胃ポリープ,胃粘膜下膿瘍の診断で定期的に検査を受けていた.しかし,患者が手術を希望したため当科転科となった.胃透視では胃角の開大,小彎側の隆起性病変を認めた.内視鏡検査では胃角前壁にポリープとその口側小彎に表面平滑な隆起性病変を認め,鉗子で圧迫すると著明に陥凹し胃囊腫が疑われた.超音波内視鏡検査,CTなどで多囊胞性の巨大粘膜下腫瘍と術前診断し,その中でも胃海綿状リンパ管腫が最も疑われた.手術は腫瘤を含めて胃全摘術を施行.腫瘤は粘膜下から漿膜下まで存在し,大きさは17×9cmで組織学的には海綿状リンパ管腫と診断され,悪性所見は認めなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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