icon fsr

文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻2号

1987年02月発行

文献概要

初心者講座 大腸検査法・2

肛門・直腸病変の診方(2)

著者: 岩垂純一1

所属機関: 1社会保検中央総合病院大腸肛門病センター

ページ範囲:P.231 - P.234

文献購入ページに移動
 肛門・直腸病変の診察を行う際に注意しなければならないのは,患者は,われわれが想像する以上に差恥心や,何か痛いことをされるのではないかといった恐怖心を抱いているということである.そして,差恥心や恐怖心を強く感じさせると,体に力が入ってしまい,肛門括約筋の緊張は強くなり,その結果として肛門・直腸部の十分な診察は不可能となってしまう.したがって肛門・直腸部の診察に際しては,患者に余計な差恥心,恐怖心を感じさせないような配慮がまずは必要となる,つまり,リラックスさせるため患者にはよく話しかけるようにし,職員間の私語はなるべく控え,診察,検査がいかに行われるかを十分に説明したうえで行ってゆくようにする.

 さて,肛門・直腸病変の診察は,問診を前もって行い,いかなる疾患かのおおよその見当をつけたうえで,①肛門周囲の視診,触診,②肛門・直腸内の指診,③肛門鏡診,④直腸鏡診の順で行われるが,以下,その各々について,いかに肛門・直腸病変を診るかを述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?