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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻3号

1987年03月発行

文献概要

今月の主題 直腸・肛門部病変の新しい診かた 主題

直腸下部病変の内視鏡診断

著者: 酒井義浩1 西川邦寿2 五十嵐良典2 藤沼澄夫2

所属機関: 1東邦大学大橋病院消化器診断部 2東邦大学大橋病院第3内科

ページ範囲:P.249 - P.254

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要旨 直腸下部と肛門管の一部の内視鏡的観察について述べた.他の分節と同様に挿入時,抜去時ともに観察すべきであるが,ファイバースコープや電子内視鏡による通常観察には限界があった.そのために反転観察を追加した.反転手技はほぼ全例に施行しえたが,癌浸潤,浮腫や線維化のために展開が不良な例では不能であり,また肛門括約機能の低下例では不十分となった.通常,後壁を除いて良好な観察が得られた.大部分の疾患で反転観察は有用であったが,Crohn病では意義が少なかった.また,この部のポリープや癌からの生検やポリペクトミーには肛門鏡を活用するほうが簡便であった.色素法は有用となろうが,この部においては更に検討が必要となろう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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