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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻3号

1987年03月発行

文献概要

今月の主題 直腸・肛門部病変の新しい診かた 主題症例 直腸・肛門部病変

急性出血性直腸潰瘍の1例

著者: 柴田興彦1 内田雄三1 調丞治1 麻生亮一2 松本興三2 中島彰久3 横山繁生4

所属機関: 1大分医科大学第2外科 2大分医科大学第3内科 3大分医科大学放射線科 4大分医科大学附属病院中央検査部病理

ページ範囲:P.323 - P.326

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要旨 62歳の女性で前脊髄動脈症候群の治療中に大量の下血を繰り返したために,RI‐アンギオグラフィーおよび下腸間膜動脈造影を施行して出血部位を確認しえた出血性直腸潰瘍の1例を経験した.保存的治療で一応止血されたが,出血を繰り返す可能性があることと,大便失禁があることから直腸切断術ならびに永久的人工肛門造設術を施行した.切除標本では歯状線に接して全周性に帯状のUl-Ⅲの潰瘍がみられ,更に約4cm口側の右側前壁に粘膜集中像を伴う1.8×0.5cm大のUl-Ⅱの潰瘍がみられた.組織学的には前者の潰瘍底縁の一部に再生粘膜上皮がみられ,後者では単純性潰瘍の像がみられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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