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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻3号

1987年03月発行

文献概要

今月の主題 直腸・肛門部病変の新しい診かた 主題症例 直腸・肛門部病変

Adenoma, juvenile polypに併発した直腸~S状結腸malakoplakiaの1例

著者: 永井規敬1 大橋東二郎1 成澤林太郎2 石原法子3 渡辺英伸3

所属機関: 1東口病院 2新潟大学医学部第3内科 3新潟大学医学部第1病理

ページ範囲:P.327 - P.332

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要旨 約1年来,排便ごとに便に鮮血が付着することを主訴とした75歳女性(農業)に,直腸およびS状結腸下部に多発する小型丘状,一部に中央陥凹を有する2~8mm程度の白色~黄色浮腫状・易出血性の結節隆起病変を認めた.病理診断にて,非特異型の慢性炎症で,消化管にはまれなmalakoplakiaとされた.また大腸(上行・横行・下行・S状結腸・直腸)に散在した有茎性・亜有茎性の6個のtubular adenomaとS状結腸に1個のjuvenile polypを認め,内視鏡的ポリープ切除を施行した.臨床経過上,比較的良好な経過を示し,結節隆起は漸次減少し,1年半後には消失し症状も改善した.3年8か月の今日まで再発をみず,2年11か月間にsalazopyrin 1.5g/日を投与した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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