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今月の主題 直腸・肛門部病変の新しい診かた 主題症例 直腸・肛門部病変
肛門梅毒の2症例とその臨床的特徴
著者: 衣笠昭1
所属機関: 1恵仁会松島病院
ページ範囲:P.333 - P.336
文献購入ページに移動要旨 肛門梅毒の2症例を報告した.第1例は梅毒第2期に発生する丘疹すなわち扁平コンジローマで,第2例は肛門性交の結果発生した初期硬結で,梅毒性裂肛とも称すべきものである.特に第2例は近年増加している同性愛者であって,その病像は極めて特異である.非梅毒性の裂肛と鑑別を要するため局所所見を詳述した.また,原因菌であるTreponema Pallidumの検出についてはParker ink法が優秀であることを述べ,その注意を記した.肛門梅毒は日常診療の中で散見される疾患であり,将来増加すると思われるので慎重な観察が必要である.
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