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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻5号

1987年05月発行

文献概要

今月の主題 胆囊癌の診断―発育進展を中心に 主題

胆囊脈管系の解剖

著者: 佐藤達夫1 佐藤健次1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部第2解剖

ページ範囲:P.501 - P.510

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要旨 胆囊の脈管・神経の局所解剖について解説した.動脈については,下面に分布する浅枝と肝に付着した上面に分布する深枝とに分けて解析する必要性を,静脈では,上面の静脈が1本にまとまらずに数本が短いまま肝に侵入していることなどを強調した.神経では迷走神経が肝十二指腸間膜に到達する経路として,前迷走神経幹から小網緻密部を通過する路と後迷走神経幹から腹腔神経叢を経て肝動脈に沿う路の2系が存在することを指摘した.リンパ系については,われわれの剖出所見を示説し,胆囊のリンパ管が総胆管に沿って膵後面に下行するのみならず,井上のLgl. coeliacae retropancreaticaeを経て,左腎静脈の上下の高さで,大動静脈間リンパ節に入る経路が存在することを明らかにした.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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