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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻5号

1987年05月発行

文献概要

今月の主題 胆囊癌の診断―発育進展を中心に 主題症例 臨床経過を観察された胆囊癌症例

広範Ⅱbを伴うⅠ型およびⅡa隆起型早期胆囊癌の1例―超音波内視鏡診断の有用性と限界

著者: 野口隆義1 相部剛1 天野秀雄1 富士匡1 竹本忠良1 河野裕2 有山重美2 河村奨2

所属機関: 1山口大学医学部第1内科 2山口労災病院内科

ページ範囲:P.585 - P.589

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要旨 本症例は広範Ⅱbを伴った隆起型早期胆囊癌例である.患者は特に自覚症状はなかったが,肝機能異常の精査のために外来で腹部超音波検査を施行され,胆囊隆起性病変を指摘された.術前検査のうち,USとERCPでは胆囊癌が疑われたが,胆囊癌の確定診断までは困難であった.これに対し,CTでは造影によって病変部のCT値が上昇し,胆囊癌が強く疑われた.一方,EUSでは隆起性病変の内部エコーパターンから胆囊癌と診断され,病変基部と胆囊壁の層構造との関係からm癌と診断でき,組織所見とも一致した.しかし,本症例には広範なⅡb病変が認められ,このような平坦型早期胆囊癌はEUSを用いても診断困難であった.本症例に基づいて,胆囊癌の早期診断におけるEUSの有用性と限界について若干の考察を加え報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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