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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻5号

1987年05月発行

今月の主題 胆囊癌の診断―発育進展を中心に

主題症例 臨床経過を観察された胆囊癌症例

術前7か月にわたり超音波検査にて経過を観察した早期胆囊癌の1例

著者: 竹内和男1 吉田行哉1 中尾國明1 村島直哉1 中島正男1 渡辺五朗2 鶴丸昌彦2 秋山洋2 海上雅光3

所属機関: 1虎の門病院消化器科 2虎の門病院消化器外科 3虎の門病院病理学科

ページ範囲:P.591 - P.595

文献概要

要旨 患者は71歳女性で食後の上腹部鈍痛にて来院.USにて胆囊体部に12mm大の丈の低い隆起性病変を認め,表面型の早期胆囊癌が疑われた.しかし,その後しばらく通院がなされず,6か月後のUSでは結節性隆起に増大,その1か月後の術前には18×11mm大となった.摘出胆囊の病理所見では,2か所に幅2cm弱の広基Ⅰ+Ⅱa型とⅡa型の深達度pmの早期癌が認められ,いずれも高分化型の管状腺癌で,脈管侵襲やリンパ節転移はみられなかった.USでは前者の病変を捉えており,本例は7か月の経過でⅡa型癌が広基Ⅰ型を主体とする癌に進展発育したことが,US画像上示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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