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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻7号

1987年07月発行

今月の主題 腸結核と癌

主題症例

大腸結核に大腸原発悪性リンパ腫を合併した1例

著者: 多田修治1 渕上忠彦1 岩下明徳2 松坂俊光3 嶋谷邦彦3 大井田正人4

所属機関: 1松山赤十字病院消化器科 2松山赤十字病院病理 3松山赤十字病院外科 4大井田病院

ページ範囲:P.807 - P.814

文献概要

要旨 最近われわれは大腸結核に大腸原発悪性リンパ腫を合併した症例を経験した.患者は63歳,男性で,主訴は下痢,発熱,腹痛であった.臨床症状を踏まえたうえでの大腸X線検査により,直腸より盲腸にわたる広範な活動期の大腸結核と診断し,抗結核療法を施行した.約3か月後の大腸X線検査では,横行結腸を除いてほとんどの潰瘍は瘢痕治癒していたが,横行結腸の変形,粘膜模様は腸結核の所見とは異なっていた.結腸亜全摘術後の病理組織学的検索により,横行結腸にはびまん型,大細胞型の悪性リンパ腫が認められた.筆者らが検索した範囲では同様の文献的報告を見いだしえなかったので,症例の概要にX線像の変化を加えて報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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