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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻7号

1987年07月発行

文献概要

今月の主題 腸結核と癌 主題症例

腸結核に併存した大腸癌の1例

著者: 及川隆司1 中西昌美1 長谷川正義1 武田茂2

所属機関: 1市立札幌病院外科 2武田内科胃腸科クリニック

ページ範囲:P.815 - P.818

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要旨 患者は61歳女性で,カリエスの既往がある.心窩部痛が出現し入院.胸部X線検査で右中下葉の葉間膜の肥厚がみられ,PPDは強陽性.注腸バリウム検査で回盲部から右結腸曲までの短縮,憩室形成がみられ,横行結腸は粘膜が萎縮し炎症性ポリープが散在,狭窄と高度の短縮がみられた.上行結腸は辺縁不整な極端な狭窄像を示し,内視鏡検査で狭窄部に挿入はできなかったので鉗子を挿入,生検を行い,Group 5であった.結腸切除術を施行.回腸末端から横行結腸までUl-Ⅱsの潰瘍瘢痕帯で腸壁には非乾酪肉芽腫があり,腸間膜リンパ節には硝子化巣がみられた.腸結核による瘢痕帯の上皮より発生した上行結腸癌で,well differentiated adenocarcinoma,s,ly2,v0,n0であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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