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文献概要
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海外文献紹介「血管周囲の神経末端にある新しい(H3)ヒスタミン受容体」
著者: 多賀須幸男1
所属機関: 1関東逓信病院消化器内科
ページ範囲:P.836 - P.836
文献購入ページに移動 A novel class (H3) of histamine receptors on perivasculer nerve terminals: Ishikawa S,Sperelakis N (Nature 327: 158-160,1987)
H1,H2受容体は血管壁の平滑筋のみならず血管周囲の自律神経末端にも存在し,神経末端からの神経伝達物質の分泌を調節している.最近(1983年),ラットの大脳皮質にH3受容体が存在することがわかった.すなわち,ラット大脳皮質に内在するヒスタミンの電気刺激による分泌は外から与えたヒスタミンで抑制されるが,これはH1,H2受容体拮抗剤のいずれによっても拮抗されない.H3受容体の存在は脳以外では知られていないが,われわれはモルモットの腸間膜動脈でその存在を確認した.
H1,H2受容体は血管壁の平滑筋のみならず血管周囲の自律神経末端にも存在し,神経末端からの神経伝達物質の分泌を調節している.最近(1983年),ラットの大脳皮質にH3受容体が存在することがわかった.すなわち,ラット大脳皮質に内在するヒスタミンの電気刺激による分泌は外から与えたヒスタミンで抑制されるが,これはH1,H2受容体拮抗剤のいずれによっても拮抗されない.H3受容体の存在は脳以外では知られていないが,われわれはモルモットの腸間膜動脈でその存在を確認した.
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