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文献詳細

雑誌文献

胃と腸22巻8号

1987年08月発行

文献概要

今月の主題 陥凹型早期大腸癌 主題症例

横行結腸のⅡc型早期癌の1例

著者: 中村泰行1 吉田新1 熊谷玉於1 横山成紀2 岩間憲行3 横山成樹4

所属機関: 1宮城厚生協会坂総合病院内科 2宮城厚生協会坂総合病院外科 3宮城厚生協会坂総合病院病理 4宮城厚生協会横山医院外科

ページ範囲:P.893 - P.897

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要旨 患者は64歳,男性.1985年5月,S状結腸ポリープ(腺管腺腫)の内視鏡的切除術を施行.ポリペクトミー後の経過観察のため同年12月大腸ファイバースコープを行ったところ,横行結腸に新たに粘膜集中を伴う発赤斑を認め,生検の組織学的診断で癌を疑った.1986年1月当院入院,横行結腸部分切除術を施行した.肉眼的に,病変は大きさ1.5×1.5cm,胃のIIc型早期癌様の発赤を呈し,病理組織学的には高分化腺癌,深達度mと診断された.大腸の陥凹型早期癌はまれな病変であり,本症例は組織発生および形態発生を検討するうえで極めて重要なものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1219

印刷版ISSN:0536-2180

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